文鳥のフンが黒っぽくなっていることはありませんか?
また、下痢や嘔吐などしていませんか?
長期間、文鳥のフンが黒っぽくなっていたり、下痢や嘔吐が続く場合はカンジダ症(真菌性腸炎)の可能性があります。
この記事では、カビの一種が消化器に炎症を起こす病気、カンジダ症について詳しく解説していきます。
カンジダ症(真菌性腸炎)とは?
カンジダとは真菌(カビ)の一種で、空気中などのどこにでも存在していて、もともと鳥はカンジダを常在菌として保有しているといわれています。
そのカンジダが消化管の(そのう)や腸内に炎症を起こす病気です。
「そのう」とは?
素嚢(そのう)とは、鳥類にみられる器官で食道の下のほうの部分が拡張していて、食べたものを一時的にためておく器官です。
鳥類だけでなく、ミミズ、ヒル、昆虫、カタツムリなどの腹足綱など多くの動物に素嚢(そのう)があります!
カンジダ症の主な症状とは?
初期のうちは食欲があり、よく食べて軟らかめの糞を大量にします。
素嚢(そのう)にカンジダが感染するとあくびや嘔吐をしたり、糞が黒く下痢になったり消化器が働かず糞に餌がそのまま出てくる状態になったりします。
出典:小鳥の病気センター:http://www.torinobyouki.com/
体重も減ってきて元気もなくなり、羽を膨らませてじっとしていることが多くなります。
症状が進行してくると餌もほとんど食べなくなります。餌の皮をむいたり、かみ砕いたりするので食べてるようには見えますが、実際には食べていません。糞の回数も少なくなります。
また、幼鳥の場合は脱水症状で衰弱してしまうこともあります。
カンジダ症の原因は?
カンジダは常在菌で健康な時には問題もなく、免疫力がカンジダの増殖を抑えているのですが、腸内環境の変化や栄養不足、ストレスや他の病気などによって免疫力や抵抗力が低下すると、腸やそのうでカンジダが増殖し発病します。
また、他の病気により抗生物質などを長期間使用している場合、体内の細菌のバランスが崩れてカンジダ菌が増殖し発病してしまうこともあります。
ゲージ(カゴ)など飼育環境を清潔にしていなかったり、ごはんやパンなど人間の食べ物を与えたりしてしまうことが原因になることもあります。
ヒナの場合に与える作り置きの挿し餌も原因になったりします。
カンジダ症の治療と対策
カンジダが増殖し発病した場合は、抗真菌薬で治療します。
投薬は1週間おきぐらいの検査でカンジダの状態をみながら続けられ、治療は長期にわたることになります。
この病気になると体力がおちて他の病気にも感染しやすくなるので、症状によって抗生剤やビタミン剤の投与もおこなわれます。
羽を膨らませている場合は保温をします。
日頃から、ビタミンが不足しないように栄養のバランスを考えて餌を与え、飼育環境はいつも清潔に保ちましょう。
また、人間の食べ物は与えないようにしましょう。
まとめ
以上がまとめになります。
カビは空気中や体内などどこにでも存在しているものなので予防と言っても難しいのですが、できるだけカビが生えないよう、また増えないような飼育環境を心がけることが文鳥が病気にかかるリスクを下げることにつながるように思います。
最後までお読みいただきありがとうございました(*^^*)